経営におけるアートとサイエンス

ビジネス

RCA

英国のロイヤルカレッジオブアート(RCA)は美術系大学院大学で修士号・博士号を授与できる世界で唯一の大学です。

このRCAはイギリスのQS世界大学ランキングにおいて、アートの分野で世界一位となります。

グローバル企業の幹部トレーニング

ここ近年、RCAが企業向けに行なっている意外なビジネスが拡大しています。

それはグローバル企業の幹部トレーニングです。

海外のエリートはなぜ美意識を高めるのか?

それは、これまでのような『分析』『論理』『理性』に軸足をおいた経営、いわば『サイエンス重視の意思・決定』では今日の複雑で不安定な世界においてのビジネスの舵取りはできない。とよくわかっているからです。

VUCA(ブーカ)という言葉があります。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つのキーワードの頭文字を取った言葉

論理、分析から合理性を過剰に求めることで、企業が停滞状態に陥る可能性を指摘されている。この状態を『分析麻酔』という。

この状態は今の日本企業に多く発生しています。

社会彫刻

社会彫刻というコンセプトを提唱し、すべての人はアーティストとしての自覚と美意識を持つべきだ(ヨーゼス・ボイス)

ウォークマン

ソニーのウォークマン。これは創業経営者の井深大の感性により世に出された商品である。当時、周囲は、カセットプレイヤーが主流であったために、スピーカーも録音機能もないプレイヤーなど売れるわけがないと、論理的・理性的に考えていた。

またウォークマンという言葉も英語としてはおかしいですが、これはソニーが作った、ソニー語なのです。海外にソニーを知らしめるための。

非論理的はダメ

ここで注意しないといけないのは、論理や理性を蔑ろにいても良い。という事では決してありません。どう考えても論理的に不利という状況下で、わざわざ直感や感性を駆動させるということは、大胆や豪快ではなく、単なるバカです。

論理や理性を最大限にいかしても出口がはっきりしない問題については、直感や感性という意思決定のモードも必要だということです。

直感を大事にしたスティーブ・ジョブズ

論理よりも直感思考の代表的な例はスティーブ・ジョブズ『インドの田舎にいる人たちは僕らのように知力で生きているのではなく、直感でいきている。そしてその直感は、ダントツで世界一に到達している。直感はとてもパワフルなんだ。僕は知力よりもパワフルだと思う。この認識は僕の仕事に大きな影響を与えてきた。』

モノは道具

人は決して物自体を(その使用価値において)消費することはない。ーー自己の集団への所属を示すために、あるいはより高い位置を目指し、その集団を抜け出すために、他者と区別するために物を操作する。

日本の美意識 世界最高ランク

美意識において、日本はフランスと並んで世界最高水準の競争力をもっています。

明治の開国以来、外国人が日本の美意識にたいする印象

  • チャールズ・ランドパークの妻:全ての日本人には芸術家の素質がある。その芸術的なタッチはいたるところに。しごくあっさりした着物の内側、毛筆の書き流すうち、、わたしは日常生活のただの紙や紐ですら、日本特有のタッチによって、かりそめならぬものに変えられていると感じた。
  • 大正から昭和の駐日フランス大使ポール・クローデル:私はどうしても滅んでほしくない民族がある。それは日本人です。あれほど古い文明をそのまま今に伝えている民族はありません。彼らは確かに貧しい。しかし高貴なのです。(この時代、フランスはドイツと戦時中、日本はドイツの加盟国、そんな中発言した言葉だから重みがある)

僕も美意識についてもう一回考えます。

今日は北海道出張中、ホテルを出る時、いつもより部屋を綺麗にしてから出ました。

美意識笑

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